2017年3月31日金曜日

土に預ける

先日、お世話になっている集落のおばあさんから
種まきの際に、少し手際をみせていただいた。
その時に、「こうして撒いたら、あとは土に預けたらいいだけ。」と言われた。
この「土に預ける」と言う感覚は、土にとっては最高の褒め言葉?で
大地からイノチを育んでいただく私たちにとっても、その信頼感を持てるという
だけでも、“いきもの”としての喜びなのかもしれない。

「土に預ける」
これは、「土にかえる」時もまた、「土に預ける」
そんなおわりなき、はじまりのはじまりには
絶大なる信頼が必要なのかも。



2017年3月28日火曜日

梅をおもうと、、、

昔、
梅干しは、大変な境遇(戦争や食料不足)の時に
人々を救った事があったと聞かされた。

それはどうしてか、梅干しをおもうと出てくる唾液。

水も飲めない時があったのかもしれない。

唾液の働きは知れば知るほど素晴らしい。

酵素の働きで口の中を修復したり必要ない細菌などを消したり

のどの潤いを保ったり、血液を循環させるなど。

それにしても本当にどうして唾液が出るんだろう。

同じすっぱい食材もあるけれど、それほど反応はない。

食べてもいないのに、もう梅の薬効的働きかけがはじまるなんて。




2017年3月15日水曜日

自然界からのスケルトン教科書

凛とした空気のある朝、異国の地より飛来してきた
あの美しい鳥達は、毎年どうして同じ場所へやって来れるのだろうと
尊敬の眼差しで車越しに想いにふける。

便利で不便なものをたくさん作って来た人間の様に
グーグルマップや地図など持たずして、ちゃんと目的地へ
しっかり着陸してくる。

ある朝、鳥達が再びの目的地を目指し飛んで行った。
とても身軽で、自分の心から憧れの気持ちがきこえてきた。

人の暮らしの中に、どっしりしながらも身軽さが
必要な事がある。

植物は、同じ場所で生きている様で、とっても身軽で
柔軟な性質を持っているみたい。

受粉してもらう為に、自ら蜂の舌の長さにあわせた
姿に変容してみたり、未来へ種を残すために、葉の高さや
実のなり方を地球ネットワークで表現する。

なんて逞しく、生命力あふれているんだろう。

自然界からの学びは、どこの教科書にも乗っていない
旬の学びがいっぱい。

終わりのない、いつもはじまりの学校へ入校しちゃったからには
失敗を恐れず、頭の声ではなくって、心の声に耳を澄ませて
いつかの卒業までテクテク歩いて行こう。






2017年3月6日月曜日

梅の八徳

先日、梅の研究されている方より「梅の八徳」と言うものを聞かせていただきました。

梅は徳のある木で、百樹の聖賢とも言われているそうです。

1 衆樹にさきがけて咲き、目を楽しませる。

2 芳香良く鼻を楽しませる。

3 風姿美しく、庭に飾るに良し。

4 鶯鳥てんてん、耳を楽しませる。

5 実り豊かに、口を楽しませる。

6 梅干しなりては、身体を養う。

7 魚と共に煮る時は、その毒を消して生臭を去る。

8 核仁また良薬にして、灼熱を除き目を明らかにする。

枕の草子にも「木の花は濃きも薄きも紅梅」と書かれている様に、古くは日本で花見と
言えば、梅の花を指したそう。

寒い空の下、ポッと可愛らしく咲く梅の花には、心に春を思わせてくれる
嬉しい存在。

能登の梅はまだまだ蕾ですが、ようやく少しづつ咲きはじめているこのごろです。


2017年3月4日土曜日

如月

奥能登へ来て、一周(一年)してみては、冬は本当に冬らしく、改めて四季を
感じました。

如月は、「氣が更に来る」とも。

能登大地からも、冬眠を終えた虫たちも
軽やかに空中を舞い始めてきました。
ふわりふわり。

イノチのオーケストラのはじまりです。
夏の蝉の大合唱までに、様々な生命の出番がやってきます。

虫達も四季をしっかり感じ生きている。
それだけで、どこかの生命へ恩恵と言う名の置き土産して行く。

昨年の梅林は、沢山の実をつけていた。

きっとそれも、生命の働きの恩恵に違いない。

今年は、そんなイノチのオーケストラの一員に入らせてもらえるだろうか。