2017年7月12日水曜日

2017年の収穫を終えて

今年から、本格的な梅林管理となった。
管理なんて言葉の様な行業しさは特になくも、京都や東京の街中暮らししか
したことのない中、数十本の梅の樹を見守るとは、なんともギャップがあるのです。

栽培当時より、まったくの手つかずの自然栽培ですくすくそのまま育った梅達。
格好や、肩書き?なんて関係ないって感じで、ありのままで生きている様に映った。

冬には、ひさしぶりの豪雪となった梅林で、一本一本に唄をうたったり、
語りかけ続けた。

どんな風に成長していくのか、木の一年をじっくり見た事なんてあっただろうか。
冬の茶色い木枯らし吹く中、これが本当に葉っぱが生えて、梅の花が咲くの?
と思える程。

「美しいイノチの姿をきかせてね」

そう言って、梅林の坂道から手を振った。

雪解けの頃、茶色い枝から蕾が姿を現していた。
この木の中では確かに、イノチがうごめいている!
感動で胸が一杯になった。

寒い冬の中、蕾がどんどん膨らんでポッと可愛い花が開いた。
音楽の様にその広がりが梅林全体に広がって行く。
鳥もうたいだし、いつの間にか、葉っぱが生えて来て、枝いっぱいにふさふさと。
今度は、梅の実の赤ちゃん。
はじめて見たこの感動は脳裏に焼き付いている。
ふくふくとすこしづつ育ってくる様子に、ドキドキしながら
春がやって来て、梅の実があれよあれよと言う間に鈴なりになってきた。
昨年の梅干しをお守り代わりに差し上げた方々から、「あの梅が忘れられない」と
梅がその人を通して旅行く先を選んでいるようだ。
日本全国へ梅が旅して行った。
今年は、どんなタイミングでどれだけの実がなるか予想できず、
もう少し時期をずらしてもよかったかな?と思ったりする時もありました。
ただ、イノチの一粒にはオリジナルの存在感が宿っていて、どれもがそのタイミングだったのだと、今はそう思えている。
梅茶翁での梅も樽にいくつかさまざまな塩やバランスで漬け込んだ。
最後は、土用のお日様干しが待っている〜!